アナウンサーになったきっかけ
子供の頃、私のおでこには大きなホクロがありました。
性格は明るかったものの人前に出ることが大の苦手でした。
特に知らない人と話す時は「ホクロのこと何か思われるかも…」と
いつもビクビクしていたことを思い出します。
そんなある日、小学校の担任の先生が、
ピッタリ3分間に話をまとめた留守番電話を聞いて
「上手にまとめられていたよ!アナウンサーになったら良いじゃない」と声を掛けてくれたのです。
その時たまたま3分におさまっただけでしたが、
当時の私は、その言葉が相当嬉しかったのを覚えています。
ホクロのことをいつも気にしていた私にとって
「人前に出て良いんだ!」「そんな選択肢があるんだ!」と背中を押してもらった気分でした。
それからは、毎日テレビを観ていました。
アナウンサーの皆さんが伝えてくれる様々な情報を元に
母親と出かけることが楽しくて、どんどん世界が広がっていきました。
そして、今度は私が情報を伝える番になりたい!と
小学6年生の時にアナウンサーになろうと決めて、今に至ります。
ホクロは中学生の時に取ってしまいました。
もし取っていなかったらどんな未来が待っていたのか、少し気になります。
つい最近、ある女性が、
「今の子どもたちに夢は何?って聞くと
『現実的な夢?それとも本当の夢?』って聞くんですよ。それが寂しくて」と
教えてくれました。
あの時、現実的な夢を考えていたら、
私は今アナウンサーの仕事をしていなかったかもしれません。
容姿とか、上手い下手とか、そんなことを考えずに夢へと突っ走れたことは
幸せだったなと思います。
向き不向きより、前向きー
この言葉も恩師がいつも伝えてくれました。
現実的なことをつい考えてしまいそうになりますが、
私は子どもたちの夢を心から応援してあげられる、そんな大人でありたいと思っています。